バッテリーが上がった時に、押し掛けでエンジンを始動させる方法をお伝えする前に
バッテリーが上がってしまうと、押し掛けをしても始動できないバイクがある事を覚えておいてください。
それは~バイクには主に2種類の燃料供給装置があります。
キャブレターとフューエルインジェクションです。
最近のバイクはフューエルインジェクション(FI)になっています。
これは、簡単に言うとバイクのエンジンに送る燃料を搭載しているECUっていう機器(コンピューターみたいなもの)で
計算してポンプでエンジンに噴出する装置です。
これを動かすには電源が必要です。
バッテリーがそれに当たるのですが、8~10V(ボルト)くらいまで、下がってしまうと(正常は12V)そのECUが作動せず
エンジンが始動しないのです。
なので、最近(2003年以降くらい)のバイクは押し掛けでエンジンが掛からないのです。
それに、対してキャブレターはバッテリーの電圧が下がっていても、押し掛けでエンジンは掛かります。
先ほどのFIみたいに電子制御では無く、エンジンの中で発生する負圧の力を利用して燃料をキャブに溜まっている
ガソリンを吸い上げる方式なのです。
その負圧を発生させるお仕事が『押し掛け』という訳なのです。
80年代くらいのレースはこの押し掛けスタートでしたね~
自分は得意でした~
写真は記事とは関係ないです・・
動画でも説明致しますが、順序を説明します。
① もちろんメインキーON、キルスイッチはRUN(ON)になっている事を確認してください。
②ギヤを2~3速にしてください。
エンジンが掛かって無くても、バイクを少し前後に動かしながらシフトを上げると入ります。
バッテリーが上がっていると、インジケーターも付かないですが前後に動かした時に進まなければニュートラルではありません。
ここからが、コツが必要になってきます!
③一人で行う場合は、バイクから降りた状態で、ハンドルを持ちクラッチを握ります。
④そのまま、全速でバイクを押してください5~10mくらい走ったら一気にクラッチを離してください。
⑤その時、エンジンが始動する気配を感じたらクラッチを握りアクセルを『合して』ください。
気配が無い時は引き続きクラッチを握りそのまま走り、もう一度同じ様に『合して』ください。
エンジンが始動した場合、そのままエンジンを止めないで走行してください。
なぜならば、バッテリーが死んでいるので、再び始動するのは『押し掛け』になります。
坂道があれば、そこから跨りクラッチを握った状態で坂道を下り、途中でクラッチを離して下さい。
クラッチを離した時に、リヤタイヤがロックする事が多々あります。
それを防ぐため、本当はクラッチを繋げる瞬間、バイクに横乗り状態で飛び乗るのですが
初心者がそれを行うと・・・転びます・・・止めてください。
上級者レベルの押し方ですので、参考までに記載します!
2名で行う時は、1名がバイクに跨り、もう一人の方が後ろから押してください。
理想はクラッチを離す瞬間に跨っている方は少しシートからお尻を上げてその瞬間にお尻をおもっきり
落として下さい、そして後ろの方は左手はシート後方、右手はマフラーのサイレンサーを握り
クラッチを離した瞬間にサイレンサーを下方に押し付けながら前方に押す様にしてください。
キャブレター仕様は押し掛けが、出来るのですが・・・
押す前に確認してください。
ガソリンが古いと無駄に押すことになります。
最後にエンジンを掛けた日から4~6ヶ月経ったガソリンは、美味しい(爆発しやすい)所が気化してます。
エンジンは掛かりません・・・ご注意ください。
では、動画で説明致します。